
重要なポイント
2025年3月8日(土)~9日(日)にかけて、吉祥寺・武蔵野公会堂で開催されたインディーゲームイベント、"TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025"(以下、TIGS 2025)。そのイベントに出展された『gogh: Focus with Your Avatar』のプレイレポート。圧倒的自由度のカスタマイズで、デスクワークの相棒を作れちゃう"作業用ゲーム"!
日々手掛けなければいけない仕事や勉強。いつかはやらなければと思いつつ、なんとなくやる気が起きず先延ばしに……さらには、ついついネット動画やSNSに浮気して作業の集中が切れてしまう……。そんな"あるある"を感じたことはありませんか。
昨今、仕事や勉強などの作業(デスクワーク)のオトモに起動しておくゲームジャンルが人気を集めていることをご存知ですか? Lo-fiサウンドを聴きながらポモドーロタイマーやToDoリストで作業を促進させる『Spirit City: Lofi Sessions』をはじめ、モニターの画面下部を活用してロボットに自動で農業をさせる『Rusty's Retirement』、アパートに住む住人の生活を眺める『My Little Life』、さらに、リラックスした雰囲気で女の子といっしょに作業をする『Chill Pulse』などの話題作が多数あり、インディーゲームシーンで注目が高まっているジャンルで、"作業用ゲーム"とも言われています。
前述した4つの作品はすべて海外産ですが、日本国内からリリースされる"作業用ゲーム"があります。その名は、株式会社ambrが開発する『gogh(ゴッホ): Focus with Your Avatar』(以下、『gogh』)。本作は、"作業用ゲーム"ジャンルの強力なタイトルとして流行を見せるかもしれません。
気だるげな子といっしょに勉強&お仕事!
本作は、日々の勉強や仕事のオトモとして活用できる"作業用ゲーム"です。ToDoリストやポモドーロテクニック(集中&休憩する時間をこまめに切り替えることで作業をペースアップさせるという管理術)といったツールにより、プレイヤーの作業を促進します。
これだけ聞くと、「ゲームというより、ツールと呼ぶのがふさわしいのではないか?」と感じるかもしれません。しかし本作にはアバター作成やペット育成、部屋の家具配置などの要素が備わっており、圧倒的なカスタマイズ性の高さで飽きずに楽しめるようになっています。
アバター作成では、髪型・目・口・服装などの形や色を自由に変更できます。筆者が遊んだ試遊版においても、その種類は非常に豊富でした。自分だけのキャラクターが作成可能なので、自分に似せても良いですし、自分好みの容姿に仕上げるのも良いでしょう。
ベースとなるビジュアルテイストも良く、どこか気だるげな雰囲気に仕上がるのがとってもキュート。項目を選んでいくだけでかわいいキャラが完成するので、難しい知識や操作は必要ありません。繰り返しとなりますが、パーツの種類が豊富でカスタマイズ性が高いため"自分だけのキャラ"としての愛着が湧いてきます。
ToDoリストやタイマーで作業を行ったり、ポモドーロタイマーで休憩したりすると、キャラクターの行動もそれに連動するので、"相棒感"が味わえますし、ベッドや床など好きな場所に移動させたり、フォトモードで撮影したりもできるので、単純にキャラの可愛さだけで飛びついても間違いなく満足できる作品だと思います。
部屋のカスタマイズにより愛着感がより深く
次に、部屋のカスタマイズです。こじんまりとした部屋から大きな洋室、昭和感たっぷりな畳の和室まで、さまざまな種類が用意されており、そこに好きなように家具を配置していくことができます。スッキリおしゃれな感じに仕上げても良いですし、あえて物をたくさん配置してキャラが生活している感を演出するのも良し。気分にあわせて細かく部屋を作り込めるのも、愛着を深めます。
本作には時間の概念もあり、部屋の見た目を"昼~夕~夜"で切り替えが可能。実際の時間帯にあわせて設定し、(ゲーム内の)部屋のカーテンやブラインドを開け閉めすることにより、最高にシンクロ感のある生活が味わえそうです……!
とくに筆者が驚いたのは、部屋に飾ってあるポスターや絵などに自分のPC上にある画像を指定できるという点。好きな映画のポスター、CDのジャケット、ゲームのキーアートなどを飾ることで、より"自分だけの部屋"感が増していきます。実際は(現実では)ポスターを飾るスペースがなかったり、賃貸の場合は壁に穴を開けられないため飾れない、なんてこともありますが、ゲームの世界ならそれも完全に自由。「あの大好きなアルバムを飾りたいな」、「あのゲームのイラストを飾ったらカッコいいんじゃないか?」など、夢が広がります!
作業に集中するための要素もしっかり搭載!
思わず長時間没頭してしまいそうなくらい自由度の高いカスタマイズ性が魅力ですが、本作の目的である"作業に集中すること"も忘れてはいけません。『gogh』には競合タイトルに備わっている機能はひと通り揃っており、さらに後述する"ペット"によってゲーム的な要素がより高まっています。
作業をしていると、プレイヤーはたまごを入手することができます。このたまごからは不思議な生き物(ペット)が産まれるようになっており、タスクの進行などによって成長したり、世代交代をしていくようです。今回の試遊では深くまで体験することはできませんでしたが、タスクをこなすモチベーションを与えてくれるのはとても嬉しい仕様ですね。
作業に集中するためには、「シ~ン……」としたまったくの無音よりも、50dB(デシベル)前後の適度な雑音があったほうがいいという研究結果もあるそうです。50dBというのは、静かな喫茶店やクーラーの駆動音くらい。本作では日本発のLofi音楽レーベル"Japanolofi Records"によるチルな楽曲群や、適度な環境音、タイピング音などのASMR(聴覚や視覚への刺激によって得られる心地よい感覚)の音を流すことができ、耳からも作業に集中できる環境を作り上げることができます。
『gogh』は、作業に集中するための機能が盛りだくさんであるだけでなく、カスタマイズ性の高さによって自分だけのお気に入りの仮想世界を作り上げることができるまさに至れり尽くせりな作品です。
カスタマイズ性のあるゲームでキャラクターメイキングや着せ替え、ハウジングなどに凝った経験のあるかたには、間違いなくグッと来る要素があるはず。"作業用ゲーム"ジャンルに革命を起こすかもしれない『gogh』はすでにiOS/Android向けに配信中で、またSteam版は鋭意開発中です。ウィッシュリストに登録してリリースを楽しみに待ちましょう。
余談ですが、本作のブースはとてもかわいらしい雰囲気でした。アバターのアクリルスタンドやイカのぬいぐるみ、レコード盤を模したアイテムなどがあり、作中のチルな雰囲気の片鱗を感じることができました。



