Nintendo Switch 2の新機能"ゲームチャット"で広がる"部室"のような遊びかたとは!?

ゲームチャットを使った、新しい遊びかたの提案!

ライター /

重要なポイント

Nintendo Switch 2にはさまざまな新機能が搭載されています。そのなかのひとつ、最大12人でボイスチャットが楽しめる"ゲームチャット"機能について、相性の良さそうなタイトルを交えて解説し、"新しい遊びかたの提案"をしていきます!

任天堂が公開した「Nintendo Switch 2 紹介映像」では、待望の新型機、Nintendo Switch 2(以下、Switch 2)の全貌が明らかになりました。

従来のNintendo Switch(以下、Switch)から大幅にスペックアップを遂げた本体性能に加え、とくに注目を集めたのが、コミュニケーションの形を大きく変える新機能ゲームチャットです。

本記事では、進化したSwitch 2の本体スペックから、開発者が"部室(ぶしつ)"と表現するゲームチャットの魅力、そしてこの新機能でどんなゲーム体験が生まれるのかを解説します。

Switch 2、その進化の全貌は?

まずは、従来のSwitchと比較しながら、Switch 2の本体スペックにおけるおもな変更点を表で比較します。

項目 Nintendo Switch Nintendo Switch 2 解説
本体サイズ 縦102mm × 横239mm × 厚さ13.9mm 縦116mm × 横272mm × 厚さ13.9mm 縦横ともにサイズアップし、ボタンやスティックも大型化。ディスプレイも大きくなることで、より没入感のあるゲーム体験が期待できます。厚さは据え置きで、携帯性は維持されています。
本体重さ 約398グラム
(Joy-Con取り付け時)
約534グラム
(Joy-Con 2取り付け時)
約130グラムの重量増となりますが、TVモード、携帯モード、テーブルモードは健在です。とくにテーブルモードでは、フリーストップ式の背面スタンドにより、さらに快適なプレイが可能に。
本体画面 6.2インチ 7.9インチ
(ピクセル数約2倍、最大120fps、HDR対応)
画面サイズが大幅に拡大し、高精細な描画と滑らかな動きが特徴です。HDR対応により、より幅広い明るさ表現が可能になり、視覚的な没入感が格段に向上。
Joy-Con
(Joy-Con 2)
スライド式 (HD振動) マグネット式
(マウス機能、HD振動2)
接続方法がマグネット式に変更され、取り外しがさらにスムーズに。新たにマウス機能が搭載され、操作の幅が広がります。振動機能も"HD振動2"へと進化し、より繊細で深みのある表現が実現されることで、ゲームへの没入感を一層高めてくれます。

"Joy-Con 2"に、新たに加わった"マウスセンサー"の機能は既存のゲーム体験を大きく変える可能性を秘めています。直感的なポインティング操作が、ゲームプレイに新たな精度と自由度をもたらすことは間違いありません。いちユーザーとして、Switch 2の新機能を活かした想像力を刺激するような、ユニークなタイトルがひとつでも多く登場することを願ってやみません。

新たなコミュニケーションの形、ゲームチャットとは?

前述のとおり、従来のSwitchと比較してさまざまなスペック面での向上が見られるSwitch 2ですが、なかでも特筆すべきは本体上部にマイクが仕込まれ、手軽にチャットができるようになったゲームチャット機能です。ゲームチャットでは、最大12人でのボイスチャットが可能で、チャット中はプレイしているゲーム画面をリアルタイムに共有することもできます。さらに、別売りのUSBカメラを接続すれば、ビデオチャットで顔を見ながら遊ぶことも可能になります。


メモ
ボイスチャットは最大12人まで対応していますが、ゲーム画面の共有とビデオチャットは、そのうち4人のみに限定されます。

 

ゲームプレイ中でもJoy-Con 2のCボタンを押すだけで、フレンドからのチャットの誘いに応じることができます。また、チャット中のミュート切り替えなども、ボタンひとつで簡単に操作できます。

いちいち別画面を開いたり、大切なゲームプレイを中断したりすることなく操作できるのは、まさに「かゆいところに手が届く」、ゲーマーにとって嬉しい進化と言えます。この快適さが、より深くより途切れないゲーム体験へと誘ってくれるはずです。

また、ゲームチャット中に"おすそわけ通信"を利用すれば、ソフトを持っていないフレンドにもゲームをおすそわけして、いっしょに遊ぶことも可能です。2025年5月末現在、公式が発表している対応ソフトはまだ少ないですが、今後はさらなるラインナップが期待されます。


メモ
ゲームチャット内でのおすそわけは、渡す側の本体も受け取る側の本体もSwitch 2である必要があります。なお、ローカル通信の場合は受け取る側の本体がSwitchでも対応しています。

ゲームチャットは、画面共有で相手の遊んでいるゲームをいっしょに観ることができるので、そこで興味がありそうな相手におすそわけ通信でそのゲームを体験させることができます。

後日、自分がおすそわけ通信で紹介したゲームをフレンドが買って遊んでいたら、きっとおすすめした甲斐があったと感じられるはずです。このおすそわけ機能が、フレンドとの新たな交流を生み、ゲームの輪をさらに広げてくれることでしょう。

なお、子どもから大人まで幅広い層が遊ぶSwitch 2において、ネット上のコミュニケーションの安全面はとくに気になる点です。任天堂は、この点に関して確実なサポート体制を整えています。まず、ゲームチャットに招待できるのはフレンドのみに限定されており、招待側も事前に参加者をしっかり確認できるため、知らない人との接触を未然に防げます。さらに、SMSによる認証機能や、万がいちの際に悪質なユーザーを通報できる機能も備わっており、安心して利用できる環境が構築されています。

また"Nintendo みまもり Switch"の機能と連携することで、チャット相手の制限はもちろん、チャット履歴の確認もできるため、子どものオンライン活動をきめ細やかに見守ることができます。

今後、Switch 2で"初めてボイスチャットを経験する"子どもも増えると予想されます。そうしたなかで、任天堂が提供するこうした確実な安全サポートは、保護者にとって非常に心強いものとなるでしょう。家族みんなで、安全に、そして楽しくゲームの世界を共有できる未来に期待が高まりますね。

開発者が語る"部室"というコンセプト

任天堂の"開発者に訊きました"インタビューのなかで、ゲームチャットを開発する際のキーワードとして"部室"が挙げられていました。従来のSwitchでは、特定のゲームでボスを倒したり、アイテムを探したりと、明確な目的を持って集まる遊びかたが主流でした。しかしゲームチャットは、まるで学校の部室に集まるように、目的がなくとも、まずは集まる、そんな新しい遊びかたへの変化を目指しています。誰かがゲームを攻略している横で会話だけに参加したり、いっしょに同じゲームを遊んだり、あるいはそれぞれが別のゲームを遊ぶこともできるのです。

また、ひとり用のオフラインゲームを遊んでいる場合でも、他の誰かが同じゲームを起動し、"ゲーム内の同じ場所で遊ぶ"という、疑似オンラインゲームのような楽しみかたについても触れられていました。この遊びかたについて開発者は「いままでにあるゲームに新しい価値を外から加えること」と述べています。本項の冒頭で説明した開発者のインタビューでは、下のような発言もありました。

いままで遊んでいたゲームもゲームチャットの機能の使いかた次第で違った見えかたになると思います。その組み合わせは、私たち開発者も全部見つけられているわけではありません。

そこで、筆者がこれまで遊んできたSwitchの作品のなかから、ゲームチャットを活かした面白い遊びかたができそうなタイトルを、以下に紹介したいと思います。

①"その場の雰囲気や会話を楽しむ面白さ"を味わえるようなタイトル

明確な目的がなくとも、みんなで集まって、その場の雰囲気や会話を楽しむ。そんな部室のような体験ができるタイトルがいくつかあります。

まずは『風雨来記4』という、アドベンチャーゲーム。実在する岐阜県を舞台に、360度カメラで撮影されたリアルな風景が流れるように移り変わるバイクの旅が楽しめるという作品です。

本作のツーリングモードでは、他の誰かに画面共有しながら、岐阜のスポット(およそ100箇所)を自由にバイクで探訪する際、まるでふたり乗りをしているかのような感覚で楽しめるはず。途中途中の交差点ではプレイヤーが行き先を決めるので、いっしょに見ている友だちに次の道を選んでもらうような遊びかたもできます。

また『なつもん!20世紀の夏休み』というアドベンチャーゲームも、みんなでいっしょにゲームを起動して同じ場所に集まれば、子どものころ夏休みにみんなで遊んだような疑似体験ができそうです。

虫捕りや魚釣りで誰が時間内にいちばん多く捕れるか競ったり、かけっこで山城や灯台のてっぺんまで誰がいちばん早く到達するかなど、まるでオンラインゲームのような遊びかたが楽しめそうです。

②"知恵や知識を共有しあう楽しさ"を味わえるようなタイトル

ひとりでは難しい局面も、みんなで知恵を出し合うことで攻略の糸口が見つかる。そんな協力プレイの面白さを引き出せそうなタイトルも多々あります。

まずは『不思議のダンジョン風来のシレン6とぐろ島探検録』というダンジョンRPG。入るたびにマップの形やモンスターの配置が変わる"不思議のダンジョン"を、プレイヤーは何度も力尽きては繰り返し攻略を覚えていく作品です。

本来はひとりプレイで、臨機応変に考えながらダンジョンを攻略する必要がありますが、画面共有することでみんなと相談しながらダンジョンを攻略する遊びかたもできそうです。

本作はターン制の戦闘システムで、1回の行動が生死を分けることも少なくありません。プレイヤーにはHP(ヒットポイント)ゲージのほかにも、満腹度ゲージという重要なパラメータが存在します。たとえば、うっかり満腹度ゲージが無くなりかけていることに自分が気が付かなくても、画面共有で観ている友だちが気づけば指摘することもできます。この手のジャンルのゲームは、本来はひとりで何度も挑戦して何度も力尽きて攻略を覚えていくゲームですから、"邪道"と思われる人もいるかもしれません。しかし、ゲームチャットを活用した新しい遊びかたのひとつとしては十分に楽しめるのではないかと思います。

そして『8番出口』は、何回も同じ場所を進みながら間違い探しのように"異変"を探すゲームです。ゲームチャットを通じてみんなで画面共有をして異変を探す場所を分担して見つける遊びかたもできそうです。また、異変の内容によっては若干のホラー要素(たとえばホラー映画の『シャイニング』のように、通路の奥から赤い水が流れてくるなど)があるので、みんなでホラー映画を鑑賞するような楽しみかたもできると思います。

なお、すでに遊び尽くして"異変"をすべて知っているプレイヤー同士でも、いっしょにゲームを起動して誰が最初に"出口"まで辿り着くかを競うようなタイムアタック的な遊びも面白そうです。

Switch 2がもたらす、ゲームの"新しい日常"

ゲームチャットの登場によって、自宅にいながらまるで部室に集まっているかのように、目的がなくとも気軽に繋がれる——Switch 2では、そんな新しいプレイスタイルが定着していくことでしょう。開発者の言葉どおり、ゲームはもはや"始める"ものではなく、"集まる"ための場にもなりつつあります。

もちろん、従来のSwitchのように、ひとりでじっくりとゲームに没頭するスタイルも健在です。本体性能の向上により、その体験はさらに快適になっていくでしょう。しかしSwitch 2は、それに加えて"いつでもみんなで集まれる"という新たな選択肢を提供してくれます。今後は、ゲームチャットとの親和性を前提にしたゲームタイトルも増えていくはずです。

そして、Switchの過去のタイトルのなかには、いまはもう押し入れで眠っているようなゲームもあるかもしれません。しかし、ゲームチャットという新たな機能が、それらのゲームにふたたび光を当てて、新しい遊びかたが発見されることを心から願っています。


メモ
ちなみに、ゲームチャットの機能は2026年3月31日まではおためしキャンペーン中になっています。Switch 2をお持ちならばどなたでも無料で体験できます。
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