【今日は何の日?】ファミコン版『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』が発売された日(1987年6月27日)

堀井雄二氏がシナリオを手がけたアドベンチャーゲーム!

ライター /

38年まえの1987年6月27日は『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』のファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)版が発売された日です。

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』は、いまなお語り継がれる名作アドベンチャーゲームのひとつです。本作は、『ドラゴンクエスト』シリーズで知られる堀井雄二氏が手掛けた"堀井ミステリー三部作"の第二作目にあたり、第一作目にあたる『ポートピア連続殺人事件』で確立された、行動を選択する際のキーボードからのコマンド打ち込み式を、さらに洗練させて負担の少ないコマンド選択式へと昇華させた意欲作として知られています。

<堀井ミステリー三部作>

  • 第一作:『ポートピア連続殺人事件』
  • 第二作:『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』
  • 第三作:『軽井沢誘拐案内』

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』では、プレイヤーは刑事となり、東京・晴海埠頭で発見された変死体から始まる連続殺人事件を追って、北海道全土を捜査することになります。

そもそも『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』は、1984年にパソコン用として開発され、当時のPCであるPC-6001とPC-8801で発売されました。翌1985年には、PC-9801版、FM-7版、MSX版と、対応機種がさらに拡大されます。

これらのPC版のバージョンをもとに、グラフィックやシナリオ構成を大幅に見直してリメイクされたのが、1987年発売のファミコン版となります。

革新をもたらした"コマンド選択方式"

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』ゲーム画面2

© 1987 ARMOR PROJECT © 1987 LOGINSOFT

システム面では、当時としては画期的だった"コマンド選択方式"を、前作『ポートピア連続殺人事件』のファミコン版から引き続き採用しています。プレイヤーは一覧表示された行動コマンドを選ぶだけで操作が可能となり、これまでのPCゲームで一般的だった複雑なキーボード入力を排した快適なプレイを実現しました。この方式は後に多くのアドベンチャーゲームに受け継がれる定番となります。

ファミコン版だけの魅力――マンガ的ビジュアルとチップチューンサウンドの融合

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』ゲーム画面

© 1987 ARMOR PROJECT © 1987 LOGINSOFT

ファミコン版の特徴は、PC版とは異なるマンガ的なビジュアル表現にあります。作画は4コママンガ『べーしっ君』で知られるマンガ家・イラストレーターの荒井清和氏が担当。やや緊迫したストーリーとユーモラスな画風が独特の味わいを醸し出しており温かみを感じさせます。また、音楽はプログラマーの上野利幸(ゲヱセン上野)氏が担当し、8bitのチップチューンながら、プレイヤーの記憶に残るメロディが多数用意されています。

堀井雄二氏監修の完全新作ストーリーも収録されたリメイク版が発売中!

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ  ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』タイトル画像

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』はファミコン版から、37年の時を経て令和に復活しています。タイトルは『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』。

株式会社ジー・モードより2024年9月12日に、Nintendo SwitchSteam向けに発売された本作は、1987年にファミコンで発売された原作を忠実に再現しながら、グラフィックの刷新やフルボイス実装、操作性の向上といった現代的なアレンジが施されています。

さらに注目すべきは、堀井雄二氏の監修による完全新作ストーリーの追加です。舞台は2024年の北海道。37年まえの事件とつながる新たな連鎖殺人事件が描かれ、オリジナルファンだけでなく、新たなプレイヤーにも強く訴える構成となっています。

懐かしさと新しさが融合した本作は、まさに"令和のオホーツク"。名作の余韻と、新たな謎解きの興奮を味わえる一作です。

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